わたしが小学5、6年生の頃、「TANOPII新聞」という名のオリジナル新聞をB4一枚で不定期に制作し、クラス中に配ったりして楽しんでいた。
大学卒業後には、音楽や映画が好きでレンタルショップに勤務したが、作品のパッケージをコピーしてはその裏に感想を書きためていた。
インターネットが普及するとブログを開設し、そこにレビューを掲載していた。
わたしは雑誌が好きで、いろんな雑誌を購読している。
選ぶ基準はデザイン。続いて内容。内容がよくてもデザインがいまいちだと立ち読みで済ましてしまう。逆に内容はいまいちでもデザインがいいとつい買ってしまう。
紙ならではの手触りやページをめくるときの音、ときに匂い。そして目に飛び込んでくる「絵」。
触覚、聴覚、嗅覚、視覚への刺激がたまらない。
そのうち、そのような雑誌を自分で作りたいと思い続けている。
とりあえずはWEB雑誌を作りたいと思い続けている。
それをビジネスにできないかと考えた。
試しにレビューブログにアフィリエイトやアドセンス広告を取り入れたが、まったくお金にならならかった。
何度かリニューアルを繰り返し、試行錯誤したがうまくいかなかった。
そんな折、昨年2014年夏、一冊の本に出会った。
それが2005年9月に出版された「LEONの秘密と舞台裏」という本である。
この情報だけでわたしにとっては興味津々だった。
この本では、LEONがそれまでまともな成功例がなかった市場でどうしてヒットさせることができたか?あとを追ってライバル誌が次々登場する中で、圧倒的な強さを発揮している理由は何か?について岸田氏の視点で書かれており、一気に読み終えた。
今回はこの本に書かれていることをピックアップしながら、なにを自分のマインドに取り入れたのかご紹介したい。
「LEON」は「ミドルエイジの男性向け高級ライフスタイル誌」だ。ミドルエイジの男性向け高級ライフスタイル誌にこだわったポイントは2つ。「ライフスタイル誌」であることと「ミドルエイジの男性」であること。この組み合わせはビジネスとして一番可能性が高いと信じたから、だそうだ。
それまでのミドルエイジの男性が読む雑誌は、政治経済から文芸までの幅広な「総合誌」と対象を絞った「専門誌」の両極に分かれていた。広告モデルとしては、総合誌はターゲットが定まらず、結果部数を売るしかないし、専門誌は偏りすぎて上限が見えてしまっているため、どちらも適していない。その点、ファッション、雑貨、機械、住まい、食、旅といった人々の生活の幅広い側面をカバーするライフスタイル誌は、幅広いクライアントからの広告出稿が期待できる。
所得水準がピークに達するのはミドルエイジ(40〜50代)の男性である。
つまり「雑誌の成功とは大部数を売ること」ではなく「部数ではなく質(読者の購買力と購買意欲)を大切にする」ことで、読者の購買力と購買意欲は40〜50代の男性が最適であると判断した。これは市場への影響力を重視した、と岸田氏は語る。
この本を読んでもっとも刺激を受けたフレーズは「質(読者の購買力と購買意欲)を大切にする」ということ。とくに「購買力と購買意欲」。自分に足りていないことで、必要としていることに気付かされた。
さらに岸田氏は次のように徹底している。
すべてのページを「読者にとって実用的な生活&トレンド情報」とし、ジャーナリズムやカルチャーといった「おまけ」要素は排除した。おまけに頼った雑誌は鳴かず飛ばずで終わっていくのがほとんど、と苦言を呈し、「オリジナリティ」と「実用性」を追求した。それによって「カッコばかりで中身のない雑誌」との批判もあるようだが、岸田氏はまったく動じない。ライフスタイル誌は「実用的な生活&トレンド情報」こそが本質で、中身と確信している、と述べ、ぶれない軸をしっかり築かれている。
著名人や有名人、文化人に頼るのでも、成功した雑誌の手法を参考にするのでもなく、「我々はこういう切り口とこういうテイストを持ったライフスタイルだ」と宣言することが重要。
それぞれの企画が読者の具体的な「行動」に結びつくようでなものでなければならない。読んで面白かったけどなにも買わなかった、ではライフスタイル誌として失格。ものを買わなくても、代わりにどこかへ行ったり、読者の行動を喚起するような説得力を、個々の記事が持たねばならない。
まったく共感する。ただわたしが岸田氏のように「オリジナリティ」と「実用性」のみを徹底追求できるかといったらできないし、真似をする必要はないと考えている。ただ、このマインドはわたしの胸に熱く響く。ジャーナリズムやカルチャーに頼った雑誌は鳴かず飛ばずで終わっていくのがほとんど、という指摘には自分の甘さと共通した部分だっただけに猛省した。
別の視点で岸田氏は、実用的であることは読者の要求を満たすことだ、とも言っている。この意味は深い。たくさんの可能性が溢れる強い言葉だ。
ライフスタイル誌としては、「それなりにいいモノ」「かなりいいモノ」を紹介しなければならない。ただそれだけではダメで「トレンドに乗る」ことが重要。ただし、トレンドに乗るだけでもダメで、トレンドを先導する「見立て」の資質が必要、とのこと。
LEONにおいては値段を度外視した「いいモノ」を認めていない。紳士たるものこうあるべきという内面ではなく、「モテるオヤジ」になるにはこういうファッションを着こなしたり、こういうアイテムを身につけるといい、といった人の目・外観に訴えた。ときにはトレンドを先導した。その結果、モテるかどうかは別としてファッションセンスを上げた読者に対する周囲の好感度は上がり、メンズファッション業界の活性化にまでつながった。
トレンドを先導できる、すなわち「目利き」の腕を評価されることこそ、ライフスタイル誌の作り手としてもっとも名誉なことであり、その結果として紹介した商品が確実に売れれば、クライアントも喜び、さらに広告を出してくれる。そうした「みんなが幸せ」という循環を作って、大いに儲けること。
ほんとに共感。勉強になります。
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