本書は三部構成となっている。それにならってまとめてみる。
イメージキャンペーンを展開してブランドを確立しようとするのではなく、商品の性能やカスタマーエクスペリエンスを向上させることに注力する。
つまり、ビジネスを築いていくうちに、ブランドは生まれる。
商品に対する情熱を一つひとつの活動に組み込む。
品質に対する妥協を許さない情熱が、他社をリードし、熱烈なファンの指示を得る。
このように、ブランド・マネジメントは「評判管理」と捉える。
顧客が実際に気に止めるのは、新しいブランドではなく新しいカテゴリー。
価格重視の企業に転じれば、独自の商品やカスタマーエクスペリエンスは提供できなくなる。
知るきっかけ
一番の「売り」は、コーヒーでもコーヒー以外のドリンクも定番メニューに加えている
広告キャンペーンを展開するのではなく、顧客の目に触れる宣伝活動を絶えず行うことで、一度来店した顧客が何度も足を運ぶようになる
プロモーション活動(イベント)費や、カスタマーエクスペリエンスを向上させる
3つ以上の「イエス」でブランド資産、3つ未満の「ノー」でブランド負債となる
スタバは、「最大」のコーヒー企業になることに重きを置いたことはなく、「最高」のコーヒー企業になることを目標としてきた。
最高になるから、結果として規模が大きくなる。
スタバの最高のマーケティングは出店すること。出店自体が最大の広告。
人々の感情という殻を破り、心に入り込むためには、地道なコミュニケーション活動が必要。押しつけがましくなってはいけない。
お客様は「体験」にお金を払っているので、商品を宣伝するときは「機能」ではなく「特徴」を、さらには「特徴」から得られる「効用」を伝えることに専念している。
そのためにカスタマーエクスペリエンスにマーケティング資金の多くを充てる。肝心なのは「注目されたいなら、注目に値するものでなければならない」。
消費者のニーズではなく、ウォンツを満足させなければならない。
テレビ・ラジオ・印刷物やクーポン、インターネット広告、店内プロモーションよりも「口コミ」は非常に強力なマーケティングツール。
口コミはコントロールできないが、口コミを起こすきっかけを作ることはできる。
商品の価値と口コミの評判は、どちらが欠けてもうまくいかない。
スタバは「最高のコーヒーを味わうひととき(商品の価値)を提供している」という自負がある。消費者のニーズではなく、ウォンツを満たし、現実とウォンツのギャップを埋めている。
ニーズしか満たさない企業は、必要最低限のみで、合理的で面白味がなく、商品の差別化はない。
ウォンツ(感情的)は、理想であり、ワクワクするもの、これを満たそうとする企業は注目に値する。
一般的なお客様サービスではなく、「語り継がれるような」お客様サービス。
お客様との約束を遂行するのは、誠実さのあらわれであり、お客様との信頼を築く上で欠かせない。だが、約束を果たすことだけではもはや充分とは言えない = 約束以上のことをする。
従業員に状況に応じて配慮できる分別と、小さいながらも意義深い判断をくだせる裁量権があれば、必要なときに、いつでも約束以上のことができる。
「そこまでやってくれたんですか!」と嬉しい驚きを告げられることこそが、約束以上のことをして得られる最高の報酬。
企業ミッションの一つに「地域社会や環境保護に積極的に貢献する」とあるが、地域へ貢献する理由は、地域の「反発」を抑えるためと5つの点でのビジネス効果がある。
スタバのカスタマーが満足する一番の条件は、上質なコーヒー、迅速なサービス、適切な価格ではなく、親切な従業員と清潔な店舗という、人と触れ合う要素にある。
サービスにおいて、テクノロジー導入の判断基準は「カスタマーエクスペリエンスが向上するか否か」。「ふれあい」がテクノロジーに優るケースもあり、効率化がすべてではない。とにかく、常に「人ありき」。
スタバは、人を相手にしたビジネスとしてコーヒーを提供する会社であって、コーヒービジネスを通じて人に奉仕する会社ではない。
「お客様主導型テイスティング」より「店主導型テイスティング」のほうが、圧倒的にいい結果を出している。
商品の渡し方、サービスを行う場所、提供する時間帯、商品の説明。
過去にスタバは、コーヒーだけではなくライフスタイル分野に進出して失敗したことがある(「我が家の良さを知るためには、我が家から離れてみて分かることもある」との見解を示す)。
旅行者は土産を持ち帰り、探検家は土産話を持ち帰る
お客様を日常に楽しみを求める探検家として扱う
スーパーマーケットの会員特典、航空会社のマイレージ、携帯電話の長期サービス契約、これらはすべて、顧客を集団として捉え、気を引くためには手段を問わず、ロイヤルカスタマーのレッテルを貼るために消費者に仕掛けた罠。
スタバはこうした罠ではなく、「日常のちょっとしたひととき」を提供し、お客様の心をつかむ。
店舗拡大において、独自の突飛さや個性を打ち出すのは困難。そこで、一貫性と利便性で勝負する。
心から会社を信頼する会社の「伝道者」。
伝道者は、会社自体の良さ、会社の信条、会社のおかげでどう自分の人生の質が高まったかなどを周囲に話す。
会社に洗脳されることなく、自分で決めて従う
会社は目的を達成する手段ではなく、いい人生を勝ち取るための手段と考えている。
商品を真似できるが、働く人々の真似はできない。
お客様との大事なつながりを作るのは従業員(パート)。
従業員には満足する権利がある。その一つが福利厚生。
店舗で働く従業員が企業の顔となる事業、彼らの一挙一動が人目につく事業では、尊敬の面でも、福利厚生の面でも、従業員を経営陣と同列に扱わないと意味がない。
What's in it for me(そこから何が得られるか)
従業員を第一に考えるという理念
https://www.starbucks.co.jp/press_release/pr2002-251.php
分かりやすく、目標がはっきりしていて、すぐに実行できる = 行動指針
ミッションは反することが行われていると感じたら、どんな活動についてでも疑問を投げかける
↓
返答するが、返答以上に「行動」で答えることが多い
↓
意見に耳を傾けるだけでなく、意見について対応すると従業員に分かってもらえる
↓
提案者には個人の功績とされる
自己満足に陥るな
現状維持に抵抗せよ
うぬぼれを打ち砕け
↓
従業員がリスクを負い、大きな目標を抱き、成功の度合いに関係なく謙虚な姿勢を忘れなければ、どんな企業も生き残って行ける
ミーティングや会議では、意見の相違を恐れるのではなく、歓迎する雰囲気を作り出すと、従業員は意思決定プロセスに積極的に参加できるようになる
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